耳垢塞栓とは?介護スタッフが耳掃除をする際の注意点
耳垢栓塞とは?被介護者が耳垢栓塞にならない為に、ヘルパーができる耳掃除をする際の注意点をお話します。
耳垢栓塞とは
耳垢栓塞とは、耳垢がたまりすぎて塞がってしまうこと。耳垢栓塞により耳が聞こえづらくなってしまいます。それだけでなく放っておくと様々な症状が起きてしまいます。
施設利用者の耳垢
介護施設を利用している利用者の耳垢ってご存知ですか?
これは施設利用者に限らず高齢の方全般に言えることですが、ビックリするぐらいの耳垢が詰まっていることが非常に多いのです。
高齢になってくると少しずつ自分の身の回りのことができなくなりますが、耳掃除は健常者でも自分でできない人がいるぐらい難しいことです。
加減を間違えると鼓膜を傷つけてしまうこともあるため怖くてできない人もいます。
まして高齢者ともなると手が震えたりすることもあるため、介護する側(ヘルパー)が気を付けてあげないと長年にわたり耳垢を放置してしまうことが良くあります。
その耳垢は溜まりすぎて耳にこびりついて詰まってしまい、そのことが原因で聞こえが悪くなっていることもある程です。
被介護者の耳掃除はいつする?
耳掃除は必ずしもいつも耳垢があるわけではないので、排泄介助や入浴介助のように決まった時間や決まった日に位置付けることができません。
利用者から訴えがあった時あるいは職員の手が空いた時間に行うのがいいのですが、できれば入浴の後がお勧めです。
理由は入浴した後だと耳垢がふやけて柔らかくなっていて取り易く、また利用者の耳を傷つけるリスクも低くなります。
なかなか毎回とはいきませんが、爪切り等と同様一か月に一度は入浴後の耳掃除を奨励します。
もしかしたらあれだけ耳が聞こえなかった利用者が耳垢を取ったために聞こえるようになったということも無きにしも非ずなのです。
耳垢掃除で気を付けることは
耳垢は体質によってカサカサしていたり粘着質であったりします。前者の場合は耳かきで対応しますが、後者の場合は綿棒を使用するといいでしょう。
耳垢がたまり耳穴を塞いでしまうことを耳垢塞栓といいます。
こうなると固くこびりついた耳垢が完全に耳穴を塞いでしまった状態になり、耳垢自体も固いため耳かきでは取れません。
無理に取ろうとすると耳を傷つけてしまう恐れもあります。
また綿棒で取り出そうとして逆に耳の奥に耳垢を押し込んでしまい、ますます詰まってしまうこともあります。
しかしこの耳垢塞栓を放っておいても良くありません。
耳が聞こえないだけでなく、そのままにしておくと耳鳴りや、塞がれた耳の中で菌が繁殖して外耳道炎を引き起こし、耳垂れ等の症状が出ることもあります。
利用者の耳垢塞栓を発見したら、自己判断で無理に除去しようとせずに看護師に申し送り、耳鼻科受診をお勧めします。